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【感想】映画「きみの色」、水金地火木土天アーメンで優しい気持ちになれる。

記事内にプロモーションを含みます
きみの色
(c)「きみの色」製作委員会

STORY

全寮制のミッションスクールに通うトツ子は、うれしい色、楽しい色、穏やかな色など、幼いころから人が「色」として見える。そんなトツ子は、同じ学校に通っていた美しい色を放つ少女・きみ、街の片隅にある古書店で出会った音楽好きの少年・ルイの3人でバンドを組むことになる。離島の古い教会を練習場所に、それぞれ悩みを抱える3人は音楽によって心を通わせていき、いつしか友情とほのかな恋のような感情が芽生え始める。

映画館で予告を見かけてなんとなく気になっていた「きみの色」。「けいおん」や「聲の形」、「リズと青い鳥」を手掛けた山田尚子監督の最新作だという。

これは観たい!

というわけで、淡い色使いの優しい雰囲気と音楽に惹かれて早速劇場に足を運んできた。思っていた以上にほんわかした気持ちにさせてくれた名作だったので感想!

目次

【感想】「きみの色」は鑑賞後に優しい気持ちになれる

最初に私が映画館で観た予告。

映画を観終わった後だから言える。この予告がほぼ100%作品そのものだ。本編は最後までこの雰囲気で進んでいく。そこには驚くべき伏線も衝撃的な展開もない。だから、そういったエンタメを期待しているのであれば他の作品を観た方が良いとなる。もっとも、この予告を見てエンタメ目的にはならないとは思うが。

優しい雰囲気と音楽に惹かれたら、作品として十分に楽しめると断言できる作品だ。

トツ子を含め登場人物がみんな優しくて癒される!

(c)「きみの色」製作委員会

この物語の主人公。彼女のふわふわした性格は見ていて癒される。突拍子もなく歌ったり、くるくる回ったりと忙しい。「水金地火木土天アーメン」の作曲者

(c)「きみの色」製作委員会

初見ではかっこいいクール系美少女に見えたが、実際は年相応の悩みを抱えている女の子。「きみの色」の「きみ」は彼女にもかかっていることを作品を見て気付かされた。

(c)「きみの色」製作委員会

ルイと言われると花沢類を思い出してしまうが当然なんの関係もない。担当楽器がテルミンだったので、最初見たとき、んん!? ってなった。ここのところ個人的にテルミンをあちこちで見かけていたので、今流行っているのかなと気になったのは内緒だ。

脇役達も魅力的!

森の三姉妹(さく、しほ、スミカ)と呼ばれるトツ子のルームメイト達。他の殺伐とした作品であれば誰かしら彼女のことをいじめていてもおかしくないが、当然そんなことはない。むしろ可愛がっているし溺愛しているくらいだ。スミカがお土産のカップ麺を嬉しそうに啜っていたシーンが印象深い。

シスター日吉子、最初から最後まで裏表のない本当に良い先生だった。物語の終盤でトツ子にとっての超重要人物だったことが判明するのだが、それは劇場で確かめてほしい。

そして、きみの祖母も、ルイの母親も、トツ子の両親も本当に良い人達だった。

本編を通して全く悪人がいない珍しいタイプの作品で、純粋に安心して観ることができた。

「水金地下木土天アーメン」が名曲!

トツ子が作曲した「水金地火木土天アーメン」が本当に名曲で、作品を見終わってからずっとリピートしている。作品にぴったりな曲で私と同じように聴き続けている人も多いはずだ。

余談だが前情報なしで行ったのでEDでミスチル(主題歌)が流れて驚いた。でもミスチルかぁ、水金が流れてくれた方が個人的には嬉しかったなぁと思っていたら、Cパートにご褒美があって大満足です。

隠れた名作になると思う!

IMAXで鑑賞したのだが、映像と音に圧倒され本当に素敵な作品だなと思った。だが、朝一とはいえ観客は私を含め4人だった。

実際のところ誰もが求めているエンターテイメント的な作品ではないので、興行収入的には厳しいのではないかと感じる。普段映画を観に行かないような層には到底届かないだろう。

でも、それで良いのだとも思う。山田尚子監督の挑戦的な姿勢が今回の素晴らしい作品(人を選ぶとは思う)を生み出したわけだし、口コミで少しでも広がっていってくれれば良しだ。

まとめ

作品の性質上、今回はあまり本編のことには触れず感想を書いてみた。書くようなことがないとも言えるが、実際、100分間ずーっとほのぼのした感じなので、そういった作品が観たい方はぜひ劇場に足を運んで欲しい。満足すること間違いなしだ。

あ、最後に言い忘れていた。物語終盤のライブ映像は必見である。

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