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【感想】映画「室井慎次 生き続ける者」、風呂を沸かしといてくれ。

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(c)2024 フジテレビジョン ビーエスフジ 東宝

“踊るプロジェクト”映画最新作『室井慎次』公式サイト

風呂を沸かしておいてくれ。>挨拶

前編の鑑賞から約1ヶ月、世間での評価も上々だったことからか、3日間だけの先行上映が決定。となれば、観に行くしかない!? 期待と不安が半々の中、早速観てきたので感想。下記前編の感想と併せてどうぞ。

目次

【感想】映画「室井慎次 生き続ける者」

STORY

正義を信じ、理想を追い続けた男、室井慎次。
家族を持たなかった男が、“家族”を守るー。
「あの男との約束を果たせなかったー。」
現場の捜査員のために粉骨し、警察の組織改革に挑むなど、波乱に満ちた警察人生を歩んできた室井慎次。
27年前の“青島との約束”を果たせなかったことを悔やみ、警察を辞めて故郷・秋田に帰る。
そこには、かつての険しい表情とは異なり、自分たちが見過ごしてきた「事件の被害者家族・加害者家族を支援したい」という想いで、少年たちと一緒に穏やかに暮らす室井の姿が―。
そんな中、室井の前に突如現れた謎の少女。
彼女の来訪とともに、他殺と思われる死体が発見される。
そして明かされる、少女の名前は…日向杏。
シリーズ最悪の犯人と言われた猟奇殺人犯・日向真奈美(小泉今日子)の娘だという、衝撃の事実が判明する。
「とんでもない死体を見つけましたね、室井さんー。」
東北の山奥には似つかわしくない、おびただしい数の警察官、ヘリや警察車両―。
「最悪」は何故室井慎次を狙うのか。
穏やかな暮らしを求めた室井のまわりに、再び、事件の影が迫りくるー。

まず最初に、この映画の結末は個人的に受け入れ難いものだったとは言っておく。

だから、映画を観終わった後、え? え? 本当に? これで終わり? となってしまった。

前編を観た後、後編を楽しみにしていた自分としては、当然往年のファン大半が納得いくラストで終わらせてくれるに違いないという思いがあったからだ。

室井慎次という男の生き様

話を前編から振り返ろうか。通しで観た感想としては、室井慎次という男の退職後の生き様を見せられている、そんな感じの映画だった。

殺人事件が起こったり、日向真奈美の影がチラついたり、DVの父親が出てきたりと、聞けば盛り上がりそうな要素はたくさんあるがこれは全てオマケ。

室井さんは里親になり、秋田犬も含め、悩みながらも満足して生活している。本筋はそこに重点に置いていた映画だった。

お前らのことを考えているのが楽しいんだぁ

この一言がこの映画の全てである。

里親になる、最初は償いとしてだった。だが、暮らしてみるとそれは毎日が目まぐるしくて楽しい日々だった。

室井さんの言葉で語られている。

「タカ」がいて「リク」がいて「杏」もきた。日々色々なことが起こる中で、試行錯誤しながら、親として悩み行動していくことに警察以外の喜びを見つけていたに違いない。

この話は「踊る」ではなくて良いかもしれないが、室井さんのことが好きだった自分としては秋田での日常を垣間見ることができて、まぁ、でもこれはこれで良いかぁだったのである。

だって、幸せに暮らしている人を見るのは心が幸せになるから。

「生き続ける者」、副題から感じる不穏な影

後編の副題は最初から少し気になっていた。「生き続ける者」か、それでも生き続けるか、心の中で生き続けるか、いや、でもまさかな、である。

物語の中盤で露骨なミスリードがあるのだが、それで騙されてしまった。

もうこんな思いをしたくないから警察官になる

タカの言葉であるが、ここで私は好意的に思いは生き続けるに解釈してしまった。

だから、これで最悪は免れたと思って安心してしまった。

シリーズを続けてきて、室井さん頑張って、それでも夢破れて秋田に帰省して、田舎暮らしをして家族で楽しく幸せに暮らせるようになった。

室井さんの想いは徐々に周りに受け継がれて、生き続けていく。

これで終わりで良かったですよね。

・・・ですよね??

風呂を沸かしといてくれ

風呂を沸かしといてくれ。

猟銃の音に驚いて飛び出したシンペイを探しに吹雪の中出かけた室井さんの最後の言葉です。

・・・

・・・・・・

・・・・・・・・・・・

最初の書き出しに書きたかったことをようやく書きます。

室井さん、殺す必要ありましたか?

作品中、言ってたのは桜刑事でしたかね。

邪悪なものは幸福を壊したくなる

それってブーメランですか?

って嫌味を言いたくなるくらいには不満を感じています。

映画は娯楽なので作品によってはアンハッピーなものもあって然るべきというのは理解しています。

でも、踊るでそれをやるのは違わないですか?

あれから時代は変わってきていますが、今なお邦画映画市場No. 1映画のスピンオフですよ。賛否両論ではなくて、大半が満足できる映画にして欲しかったのが本音です。

吹雪の中で遭難して心肺停止状態で発見、がラストはあんまりじゃないですかね。

思い出したら、悲しくなって泣けてきました。

状況からして亡くなっているに違いないですが、献花だったりお供えだったりのシーンを映すのみで、観客に察してくれで、あえて死亡には言及しないところも何だかモヤモヤしました。

まぁ、無理矢理好意的な解釈をするとしたら、ラストをあえてボカすことで観客の反応を見て、その後を決めようって感じにしたのかなともとれます。

ODORU LEGEND STILL CONTINUES

本当の本当のラストにあの緑コートを着たお馴染みの男がチラッとだけ登場します。

明らかに次作を匂わせており、ここで室井さんがどうなったかがハッキリするのかなぁと。

心肺停止の情報はありましたが、その時の状況がどうだったかは具体的にハッキリ語られていませんので、創作ならではのご都合主義も歓迎したい・・・

最後に3人が「室井慎次の家」という看板を自宅に掲げていますが、室井さんにぜひ帰ってきてほしいです。そして、夢であるたくさんの子の里親になるを叶えて幸せになって欲しい。

であれば、そこでこの作品の評価も一変するのかなと思ったり。

まとめ

というわけで、個人的には胸にモヤモヤが残った、なんだかなぁとなってしまう映画でした。製作陣も色々葛藤しながら創られているとは思いますが、とりあえず続編は期待しても良いですか?

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