ついに登場!進化したEOS 5D Mark IVをMark IIIと比較レビューしてみた!
先日、Canonのハイアマチュア向けフルサイズ機「EOS 5D Mark IV 」がついに発表されました。スペックはEOS 5D Mark IIIからの正統進化で大方の予想通り。購入に十分な動機付けができるはずの商品のはずでした。
これで、値段も予想通りであれば。。。誰もがため息をついたことでしょう。
とはいえ、欲しいという気持ちは変わるわけもなく。
今回はそんな僕を含むみなさんの購買欲を高めるために、EOS 5D Mark IVがEOS 5D Mark IIIと比べてどれくらい進化したのかまとめてみました。
どれくらい進化した? EOS 5D Mark IVとEOS 5D Mark IIIを比較してみた!
EOS 5D Mark IVとEOS 5D Mark IIIの基本スペック比較
EOS 5D Mark IIIが登場したのが2012年の3月ですから、4年半の月日が流れています。その歳月でどれだけ進化したのか? また、想定以上の値段だったため、5Dsを視野に入れるユーザーも出てきているようなので、ついでに合わせて比較表に入れました。
機種名 | EOS 5D Mark IV | EOS 5D Mark III | EOS 5Ds |
---|---|---|---|
メーカー | Canon | Canon | Canon |
発売日 | 2016/9/8 | 2012/3/22 | 2015/6/18 |
実売価格(ボディのみ) (2016年9月現在) | 約42万 | 約24万 | 約38万 |
レンズマウント | キヤノンEFマウント | キヤノンEFマウント | キヤノンEFマウント |
総画素数 | 3170 万画素 | 5300 万画素 | |
有効画素数 | 3040 万画素 | 2230 万画素 | 5060 万画素 |
撮像素子 | フルサイズ 36mm×24mm CMOS | フルサイズ 36mm×24mm CMOS | フルサイズ 36mm×24mm CMOS |
画像処理エンジン | DIGIC 6+ | DIGIC 5+ | デュアル DIGIC 6 |
ISO感度 | 標準:ISO100~32000 拡張:ISO50、51200、102400 | 標準:ISO100~25600 拡張:ISO50、51200、102400 | 標準:ISO100~6400 拡張:ISO50、12800 |
連射撮影 | 7 コマ/秒 | 5 コマ/秒 | 5 コマ/秒 |
AF測距点 | 61点 | 61点 | 61点 |
クロスセンサー | 41点 | 41点 | 41点 |
F8対応測距点 | 61点 | 1点 | 1点 |
測距検出範囲 | -3~+18EV | -2~+18EV | -3~+18EV |
シャッタースピード | 1/8000~30 秒 | 1/8000~30 秒 | 1/8000~30 秒 |
ファインダー形式 | ペンタプリズム | ペンタプリズム | ペンタプリズム |
ファインダー視野率 | 100/100 | 100/100 | 100/100 |
ファインダー倍率 | 0.71 倍 | 0.71 倍 | 0.71 倍 |
液晶 | 3.2インチ 162万ドット | 3.2インチ 104万ドット | 3.2インチ 104万ドット |
撮影枚数 | ファインダー使用時:900枚 液晶モニタ使用時:300枚 | ファインダー使用時:950枚 液晶モニタ使用時:200枚 | ファインダー使用時:700枚 液晶モニタ使用時:220枚 |
記録媒体 | コンパクトフラッシュ SDHCカード SDカード SDXCカード | コンパクトフラッシュ SDHCカード SDカード SDXCカード | コンパクトフラッシュ SDHCカード SDカード SDXCカード |
動画 | 4096×2160(4K UHD) 1920×1080(FHD) | 1920×1080(FHD) 1280×720(HD) | 1920×1080(FHD) 1280×720(HD) |
タッチパネル | ○ | ||
GPS | ○ | ||
Wi-Fi | ○ | ||
防塵防滴 | ○ | ○ | ○ |
サイズ(幅x高さx奥行き) | 150.7×116.4×75.9 mm | 152×116.4×76.4 mm | 152×116.4×76.4 mm |
重量(本体) | 800 g | 860 g | 845 g |
有効画素数が3040万画素に
EOS 5D Mark IIIの2230万画素はちょうど良いバランスでしたが、ライバルのNikonがD800で3000万画素を超えてきたこともあり、CanonユーザーはNikonユーザーをどこかで羨ましく思っていました。今回3000万画素を超えてくれたことで、まずホッとしたというのが正直な感想です。
F8対応測距点は61点に
1点から61点へと大きくバージョンアップ。これはEOS-1D X Mark Ⅱと同じシステムで、エクステンダーを使いたい望遠ユーザーは喜ばしい限り。
新搭載された独自RAW記録「デュアルピクセル RAW」システム
EOS 5D Mark IVでは、デュアルピクセルCMOSイメージセンサーを利用したデュアルピクセル RAWが新たに搭載されています。
デュアルピクセル RAWの特徴としては、RAWファイルに画像データと視差情報を同時記録し、Canon純正RAW現像ソフト、DPP(Digital Photo Professional)の「Dual Pixel RAW Optimizer」を使用して次の3つの特殊な現像処理を行うことが出来るとのこと。
- 解像感補正
- ボケシフト
- ゴースト低減
解像感補正
被写体の立体的な距離情報に基づき解像感の微調整を可能にする機能で人物撮影などに効果的。
ボケシフト
前ボケを横方向に動かす機能となっており、前ボケを移動させることで例えば被写体に被ってしまった前ボケの位置をある程度調整することが可能となっている。
ゴースト低減
画像に現れたゴーストやフレアを領域を指定し部分的に低減することが出来る機能となっています。
4K動画&動画からの静止画切り出しに対応
EOS 5D Mark IIIはFHDでしたが、EOS 5D Mark IVでは4K動画に対応し、約880万画素相当の静止画切り出し機能も搭載しました。また、カメラ内でのタイムラプス動画にも対応しています。
GPS/Wi-Fiなど画像転送機能の搭載
GPSとWi-Fiなど画像転送機能を搭載し、撮影場所の記録や写真の共有、データ転送が容易になりました。
まとめ EOS 5D Mark IVは買いなのか!?
4年半ぶりに登場したフルサイズ一眼レフのEOS 5D Mark IVですが、デュアルピクセルCMOS AFの搭載やデュアルピクセル RAWなどCanon独自の技術を盛り込みつつ、タッチパネル液晶モニター、Wi-Fi・GPSといったものも余すことなく搭載して無難に作りに仕上がっています。
EOS 5D Mark IIIも登場時は画素数や連写速度の面でインパクトが弱く市場の反応は今ひとつでしたが、結果的にはバランスのとれた性能と使い勝手の良さからロングセラーとなり、今に至るわけです。
EOS 5D Mark IVは、EOS 5D Mark IIIのコンセプトをそのままに画質・機能ともに正当な進化と言える磨きをかけて登場しました。
また、小型・軽量化もされており、さまざまな撮影ジャンルで活躍するフルサイズ一眼レフとして、プロ・アマ問わずオススメできる機種です。
ただ、惜しむべきは冒頭で少し触れたお値段。誰もがEOS 5D Mark IIIの初期値と同程度の30万台半ばを想定していた中、実際は約10万円高い45万円で発表されました。
これにより若干引いているユーザーがいるのも確か。
だから最後にこう言わせください。
懐具合に余裕があるなら間違いなく即買いです!
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